オキュラス(Oculus)創業者であるパルマー・ラッキー(Palmer Luckey)氏は「ソードアート・オンラインのフルダイブ技術は今後、十分に実現できる」とメタバース、そして現在のVR市場に対する自身の考えを明らかにした。
パルマー・ラッキー氏は2月22日から開催されているオンラインイベント「ソードアート・オンライン -エクスクロニクル- Online Edition」に特別ゲストとして招かれた。彼は2021年にOculus VRを創業し、2017年に退職した後、人工知能(AI)と拡張現実(VR)を駆使した防御システムの開発を手掛ける「アンドゥリル・インダストリーズ(Anduril Industries)」を創業した人物である。
当イベントでパルマー・ラッキー氏はメタバースについて自分の見解を明らかにした。彼はメタバースを「人が暮らして、働いて、遊んで、現実世界の制約なしになんでもできるパラレルワールドという考え方」であると語った。任天堂の古川俊太郎CEO、プレステの父と呼ばれている久夛良木健氏、そしてValveのゲイブ・ニューウェルCEOらゲーム業界関係者がやや否定的な姿勢を示したのに対し、肯定的な姿勢を見せた。
パルマー・ラッキー氏は続いて「日本のライトノベル『ソードアート・オンライン』で描かれるフルダイブ型のVR体験もこれから十分に実現できると思う」と説明した。ブレインインターフェース(脳活動を利用して機械を操作したり、映像などを脳への直接刺激によって入力することを可能にするもの)を通じて触覚を使用して、ゲームに触れ、コントロールできるとしている。さらに、光学プロジェクターを用いて視覚データを目に送ることで作中に登場する「ナーヴギア」を実現できると述べた。
また、パルマー・ラッキー氏は自身のTwitterで「現在の制限を超えられるようになったら、NerveGearの開発に全力を尽くします」と書き込んでいる。