「変化なしにいかなる発展もありえない」この命題はゲーム開発にも当てはまる。NCSOFTは2月14日に現在開発中のゲームを紹介する映像「Work in Progress」を公開した。この映像を皮切りに、開発段階から積極的なコミュニケーションを行っていくと語っていた。
そしてNCSOFTは4月8日、ゲームと映像のビジュアルレベルを高めるためのR&D(研究開発)の一環として、ビジュアルR&D過程を共有する「ART LAB」シリーズ、初のコンテンツである『CACCIA』を公開した。
『CACCIA』を制作したVisual Techは「生きている物語は生きているキャラクターから生まれる」という原則のもと、キャラクターに焦点を当てた映像を制作したという。実際の15~16世紀ヨーロッパに基づき、キャラクターの設定を考案している。映像では主人公のベアトリクスがもどかしい現実から抜け出そうと思いを馳せる心の内を描いている。
ベアトリクスという女性が絵のモデルとして登場する。彼女はモデルとしての退屈さの中、壁に掛けられた巨大なライオンの絵画に目を奪われる。次第に画家が描く筆の音が金属音に変化していき、ライオンを生死を交える激しい妄想に耽っていく。終盤、ライオンの心臓に剣を突き刺せたのか、負けてしまったのかという瞬間、現実に戻った彼女は自信の満ちた笑みを浮かべながら映像は終わる。
リアリティ溢れる映像を制作するため、製作者たちは目に見えないディテールまで考案したという。キャラクターの背景、性格、好きな食べ物や音楽、それから両親の背景や性格、育った場所と環境までもだ。特に「抑圧」というキーワードを効果的に演出するため悩む過程で、ヨーロッパ初の女性作家とされる「クリスティーヌ・ド・ピザン」という実在人物を主人公のモチーフにしたそうだ。
物語の設定に加えて、キャラクターの感情表現にも驚かされる。実際のモデルを3Dスキャンして表情を35種集めたという。それに基づいて142本のモーフターゲット(顔の設定項目)で制作している。しわには約30個のマスクを使用してより自然な表情を実現している。
NCSOFTは「多様な技術を活用して美麗なビジュアルを表現するなど、ゲームと映像のビジュアル水準を高めるための研究開発を続ける。「ART LAB」シリーズとしてR&D過程をこれからも共有していく」と語った。詳しくは『NCSOFT公式ブログ』を確認してほしい。











